ミドルフェイズ 静止した闇の中で

 

MPシーン1 巻き込まれ渦中

 

GM:では、久しぶりの出番だΣ。いや米村。

真:地味に行きますよ、地味に。

GM:……君はすでに玲子と合流し、新宿地下街に向かおうとしていた。

真:もう向かってるのか。

GM:そう。しかし向かおうとしたのはいいんだが、入口周辺は人でごった返していて入れそうに無い。

真:…ここは一つしか手は無いでしょう!

玲子:「え、何か手が有るの?」

真:《リブレイド》で群集を吹き飛ばす()!!

アズマ:おぉいっ!? ちょっと待てぃ!!

玲子:「ち、ちょっと! あなたウィザードでしょ!? そんなことしたら大変なことになるわよ!」

真:では《アースシールド》で地面を隆起させて…

GM:ええい、はた迷惑な行動は控えい! ともかく、だ。地下入り口近辺まで来た君には、

まごうかたなき『フォートレス』の気配を感じるのだ。

真:いや、所詮気配でしょ?

GM:気配。だが、ウィザードである君にははっきりと、その存在が判ってしますのだ。

…隣にいる玲子にはさっぱりわからんようだが。

真:ちぃ、無かったことにして帰るという選択肢は無いのか!?

GM:で、視界にはエージェント<>の姿が見えるわけだが。

刹花:無視してるし()

GM:加えて、明らかに一般人とは異なった格好と雰囲気の人が二人。ちなみに長身と小柄、

共にメイド服の女性だな。

真:俺は地味に行くんだっ! そんな怪しい人たちは見ないぞ!

冥夜:え〜、メイドですよメイド!

GM:さあ、真ことΣ! 君はウィザードとして、この事件に関わらねばならないような宿命的強制を

感じるのだ! というか感じたのだ!

真:な、なんだってー!? 俺はそのメイドの格好をした変な人たちは無視するぞ! 断じて!

刹花:失礼な。メイドの格好をしている、のではなく私はメイドなのです!(一同爆笑)

GM:(…世間的に見てどう違うと?)

真:そこの何か病んでる二人は無視して、<>に電話を…ってアドレス知らんし。手近にある物を

投げつけよう。(ぽいっ。)

GM:こつん、ジロリ。睨んでますが。

真:(手招き、手招き)

<>:では歩み寄ってきて、「何の用だ?」

真:「何やら、そこで起きてるようですね」

<>:「…ああ。君はどうやら、ウィザードのようだが?」

真:「ええ、一応は」

<>:「なら丁度いい。絶滅社から君に緊急の依頼がしたい」

真:「依頼。ということは報酬はありますか?」

<>:「勿論、それなりの額を約束しよう」

真:「…前金は?」

<>:「無い」

しかしこのバナナをあげよう。

 

前のシーンで、冥夜が調達を頼んだおやつである

 

真:…とりあえず剥いて食って、皮をそのへんに放置()

刹花:な、なんて古典的なトラップを!!()

<>:で、依頼の内容は…中略。さっき刹花たちに話したのと同じだ。

真:じゃ、玲子には待ってるように言って潜入する。

 

かくて数分後、玲子を<>に預け、(押し付け、とも言う。)真は前の二人に続いて

地下街への侵入を果たしたのだった。

 

GM:では君は地下街に潜入し、先発の二人と合流したのだ。

真:イヤだ!()

GM:何ィッ!?

真:そんな変な格好した奴らと合流したくない!()隠密行動します!

GM:次のシーンでやれ、それは。

刹花:…あ、シーン登場ついでに、ちょっと冥夜さんに言っておくことが。

冥夜:はい、何でしょうお姉さま?

刹花:…メイド服を着たからといってメイドになれると思わないで下さい(真顔)

冥夜:そうなのですかっ!?

刹花:真のメイドとなるにはそれは激しい修行が…()

GM:ヲイ。話が進まんからシーン移るぞ。

 

MPシーン2 変人三人道中

 

GM:…まあ、実はさっきのシーンからの続きなのだが()

刹花と冥夜は、後方から来る何者かに気付いた。

真:待った、幸運度で隠れ判定させてもらいます!

GM:む。では刹花と冥夜は知覚力でジャッジするのだ。勝てば発見。

真:(ころころ)17。

冥夜:(ころころ)13。

刹花:(ころころ)あ、駄目だ。15です。

真:よっし、隠れきった!!

GM:では、前の二人は「気のせいだ」と思った。さて、三人は別々に進んでゆくのだが…。

冥夜:お姉さま、米村さんの姿が見えませんが〜?

GM:って、冥夜は米村が入ってきてるの知ってるのか?

冥夜:さっき<>さんと会話してるのしっかり聞きましたから。

刹花:…ああ、放っておきましょう。

GM:放っておくのか()

冥夜:良いんでしょうか…?()

 

まあともかく。メイド談義などしながら地下街を進む二人であった。

 

GM:さて、地下街の様子なのだが…逃げ遅れた人々の死体がたくさん転がっている。

冥夜:カニバカニバリズムぞ〜()

真:何から逃げ遅れたんだろうか?

刹花:…周囲の死体を箒で掃除しますが。

GM:死者への尊厳とかはキミタチっ!?

刹花:…安らかに眠って下さい()

冥夜:では、演出で《ファイアーボール》、火葬に。

GM:…地下街で火を使うと危ないんだっちゅうの。止めとけ。

冥夜:あ、それじゃ死体から身元の判るようなものを回収して月衣に収納してゆきます。免許証とか。

那切:ドッグタグだな。

GM:では先に進むとして…胸が悪くなるほど転がっている死体、その一つをよく見ると、

刀剣によるものと思われる刺し傷・切り傷が。他には獣の牙で食い千切られているとかね。

冥夜:カニバさんじゃないんですねー。

GM:で。途中の壊れかけた電光掲示板で地図を確認すると、ここから二つ目の階段を

使用することで、最短距離で第三階層まで辿り着けることが判る。

真:…このGMがわざわざそんなことを言うということは…もっと遠回りして行くのが正解だと()

 罠か敵が有るに違いない。

 

どれだけ危険なGMと評価されているのでしょうか、私

 

GM:(あのなぁ…)で、とりあえず道なりに進んでゆくと、突如地響きがきこえてくる。

(冥夜PL):ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…(効果音)

GM:そして同時に、大気を奮わせる凄まじい咆哮が伝わってくるのだ。

(冥夜PL):グガァァァァァッ!(咆哮)

GM:そして道の向こう側に、何やら人型のモノが見えてくる。何か、であって人ではないのがミソ。

刹花:知覚力で判りますか?

GM:いや、見ればすぐ判る。

真:では見た。で、何?

GM:うむ。額から生えた一本の大きな角、そして二つではなく、一つしかない眼。

一つ目で角があり、しかも巨大な人間型の生物!

真:そ、それはっ!?

GM:3メートルの天井に悠々届きそうなその大きさ。それは…

真:地球外生命体グレ…

刹花:…サイクロプスですか。

真:なにぃ、グレイじゃないのか!?

GM:刹花正解。…あんな筋骨隆々のグレイがおるかい()ウィザードでなくても知ってるかもしれない、ギリシャ神話のメジャーな巨人だ。ちなみに、かなり高レベルのクリーチャーな。

刹花:…へぇ……。

GM:具体的には5レベルほど。君らは0レベル…どーするよ?

冥夜:お、おかしいですよ!? サイクロプスは想像上の生物で実在しないはずです!

一同:いや、それウィザードの台詞違う!()

 

確かに、ウィザードが言うのは自己否定モノの台詞である

 

GM:まあ、ともかく。…はっきり言って、君らの勝てる相手では無いな。

刹花:ま、周りはどうなっていますか? 階段は!?

GM:ちょうど階段に向かう一本道からサイクロが出てきたと思いね。

刹花:…それはつまり、戻って降りろ、ということですか?

GM:まあ、そうかな()君達がこそこそと隠れていると、やつは気付かずにどこかへ行ってしまった。

冥夜:…ここは地下一階ですよね。ということは、地下に階層が有る、と。

GM:そりゃもちろん。

冥夜:穴、掘って通り抜けちゃいましょうか。

GM:崩落しても知らんぞ。やるなら幸運度でチェックを。

刹花:…その前にどうやって? 《トンネル》とか有りますか?

冥夜:無いですね。《ファイアーボール》で…

 

〜GMの基礎知識コーナー、爆発物編。〜

普通、広域に破壊力を発揮する爆発物は、爆風の三次元方向への速やかな広がりを

重視する。結果として、爆心地の地面はそう大した被害は受けないのだ。

 

真:穴を掘って叩き込むとか。

GM:仮にも地下建築、タイルの下はコンクリと強化鋼の複合構造だ。そう簡単には掘れんぞ。

アズマ:すげー丈夫そうだな。

刹花:というか、そう簡単に壊れるようでは地下には造れませんが。

GM:その通りだな。

那切:…というか、悠長に破壊方法を話し合ってる場合では無いような…このミッション制限時間

あったのでは?

刹花:大丈夫です。ここまでの会話は全て、アイコンタクトによって三秒で済まされているのです!()

GM:早っ!? 眼で語ってる!?

刹花:ではそういうことで、先に進みましょう。

GM:ん、サイクロプスはもういなくなっているので、先の階段まで辿り着ける。下の階層に行けるよ。

刹花:じゃ、手早く降りましょう。

 

GM:そんなこんなで第二階層だ。たくさんのモノがお出迎えだ…どれも一言も喋らんが。

やはり無数の死体が転がっているわけで。

真:返事が無い、ただの屍のようだ()

GM:文字通り、ただの屍だな。しかしよく死体を見ると、そのほぼ全てに獣の牙や爪による傷がある。

真:死体調べたらアイテムが手に入ったりは…しないか。

GM:零れ落ちた眼球とか引き千切られた大腿骨(肉付き)とかなら。

アズマ:うえぇ…いらねえ。

 

アイテムとしての使い道が(ほぼ)無い上に換金も不能である

 

那切:犯人は獣人だったりするんだろうか。

GM:うむ、しかしおかしなことに、死体のどれ一つとして食い荒らされた形跡が無い。

ただ殺されているだけだ。

那切:満腹だったのでわ。

刹花:小食だったのでしょう。

冥夜:単なる、猟奇快楽殺人者?

真:か、かいりゃっ!?

那切:…舌噛んだな()

GM:一応、全員の想像がハズレであるとだけは言っておこう()

刹花:とりあえず、片付けながら進みましょう。

GM:ではここで、いったんシーンは切れるのだ。

 

MPシーン3 仄暗い瓦礫の函から

 

GM:では、喫茶店にいた二人なのだが。

アズマ:ドアが開かねぇぞ、コンチキショウ…と言いつつも、ドアは蹴らない。

GM:うむ、正しい。そこに残っている生存者は、ほんの数人だ。残りはみんな瓦礫の下敷きか、

そこらの赤い染みと化している。生き残りは、那切アズマ将子。それにご老人が一人、

中年男が一人、親子…母親と小学生くらいの男の子…運良く助かったのはこれだけだ。

冥夜:メイド喫茶の店員は?

刹花:全滅らしい。

冥夜:店長の崎山さんは!?

GM:誰だ、崎山って() 厨房に居たかもしれんが、厨房は完全に崩落しとるぞ。

那切:…とりあえず、助けを呼ぼう。0-Phoneは通じない?

GM:いや、ただの携帯ならともかくソレは通じるぞ。誰に連絡するの?

アズマ:…どこに連絡しよう?

那切:コネにオクタヘドロンが有るんだが…使えないっぽいな。

GM:ま、連絡してみたら? 企業イメージ向上のために助けてくれないとも言い切れないし。

真:む、ここは日本ブレイク工業に連絡して扉をブレイク!!

刹花:ここまで来れるのか、ブレイク工業!?

GM:いや、重機持ち込んで崩落させたいならどーぞ……そこでシナリオもブレイクされちまうが。

刹花:扉壊すぜ♪・シナリオ壊すぜ♪(歌っている)

那切:とりあえず、アンゼロットに連絡しよう。ピポパ。

GM:プルルルルル…「…どうしたのですか、勇者よ? またなにかの事件の渦中にいるようですが」

那切:「いや、バイト中にいきなり事件に巻き込まれて、地下に閉じ込められたんだが」

アンゼ:「おそらくその事件は、勇者の運命があなたへと導いたものなのでしょう。

大丈夫です、勇者には運命の救いが訪れるものですから」

刹花:勇者「だけ」に救いが来たり()

アンゼ:「じきに訪れる『光』を信じなさい」

那切:「はあ…で、どこか救出に動いている部隊とかは?」

アンゼ:「…私にはなんとも言えません。しかし、動き出した運命はあなたを導いてゆくはずです。

頑張りなさい」そう言って、通信は切れる。

刹花:や、役に立たない…。

 

アノヒトが役に立たないのは割といつものことだったりするが。ともかく。

収録当時は2009年現在の傍若無人でガッデムなキャラクター像が確立していなかった為、

現在のキャラクター像と比べるとだいぶ振る舞いが大人しめだったりする。

 

那切:まあ、仕方ない。自力で脱出するさ…手段は見当たらないが()

GM:さて一方の将子だが、「皆さん、落ち着いて助けを待ちましょう」と生存者の精神状態を

沈静しとるのだが…中年の男が喚きだすわけだ。「どうなってるんだ、早くここから出してくれ!」

とかね。それを見た親子が怯えていたりするし。

子供(冥夜PL):「お母さん、怖いよぉ」

GM:「我慢しなさい、きっとすぐ出れるから」…まあこの状況で喚きだしたりするやつがいると、

恐慌が起こりかねないんだが。

那切:(無闇に邪悪な口調で)ふはははは、助けは来ない! 貴様ら全員ここで死に絶えるの…

アズマ:何を抜かしとるかぁっ!(どげし。)

GM:将子は「皆さん、落ち着いて下さい!」と言っているが、一度膨らんだ緊張は高まるばかりだ。

そこでいきなり、ドアからガツッ、という音が。

那切:む?

GM:次の瞬間、封鎖されていたドアがガチャリと開いて…ここで三人登場。

真:ではドアをバーンと開ける。

冥夜:「正義の味方、参上!!」

刹花:「無事な方、おられますか?」

GM:「おお、助けが来たぞ!」と一転して喜ぶ中年。

那切:えーと、無事なのは…

アズマ:俺、那切、円谷、じいさん、中年、親子で…

GM:七人だな。ちなみに、竜崎と弥城以外はイノセント。

冥夜:あ。ちなみに私、ドアを吹き飛ばして中に滑り込みましたから()

GM:ドアの前にいたのは…(視線を向ける)

アズマ:オレっ!? うわぁぁぁぁぁっ!! (巻き込まれ)ずど−ん()

那切:ああ、中年男も巻き添えになってる!()

GM/中年男:「うぎゃあああぁぁぁっ!?」()

冥夜:立ち上がって、「皆さんご安心を! 私たちは正義の味方です!」

アズマ:…人を巻き込んでおいて良く言うな…。

刹花:「では、脱出しましょうか。」

GM:中年男が不思議そうな顔で、「何で、そんな変な格好をしてるんだ?」

アズマ:知るか! むしろ知りたくも無い!

刹花:「本職です」()

冥夜:「お姉さまに合わせてです」()

アズマ:頭抱えてよう。

那切:まあ、世界には色んな人がいますから()

GM:中年男は不審そうな顔をしていたが…とりあえず助けてくれるならいいや、ということで不信感に

折り合いを付けたようだ()

 

GM:では全員が揃ったところで、脱出を始めることにした。現在の所在地は地下第三階層だ。

冥夜:「皆さんお腹減ってませんか〜」と300円分のおやつを配る。

アズマ:要らねえよ。

GM:イノセンツは結構感謝してるがね、れっきとした食料だし。

冥夜:はい、「ウマイボウ」30種類です!

一同:おい()

GM:…えーとだ、ともかく君らが三階層を進んでいるとだ。突如通路から、何かが飛び出してくる!

真:何かと言ったら!?

刹花:グレイぴょこぴょこ?

GM:違うっつーの。全員知力で知名度判定をどーぞ。

真:(ころころ)12だと。

冥夜:(ころころ)17ですけど。

那切:(ころころ)12で。

刹花:(ころころ)11…。

アズマ:全然駄目だ…。

GM:ま、17なら判る。これは恐らく、「憑かれし者(動物)」の亜種…みたいなものだ。

真:亜種だから”恐らく”なんだな。

GM:見た感じ小柄なヘルバウンドって感じだがね。

アズマ:げっ!?

真:まあ識別には成功したし、いっか。

GM:余裕だな。こいつ、当然襲って来るんだが() 隊列の先頭は誰?

アズマ:俺じゃないか?

刹花:え、あなた救出された人…。

GM:みんな互いがウィザードだとは気付いていいよ、隠さない限り。

真:隠してます、というかまた隠れてます()

 

さっきドアを開けたりしていた気がするが、ともかく。

 

GM:…全員サイコロ振れ。米村 真を知覚判定で発見せよ。

全員:らじゃ。(ころころ)

GM:(NPC達の判定…ころころ)あ、子供が見つけてる()

 

子供達のイノセント・アイが闇に隠れた真を光の中へと引きずりだす!

 

真:な、何ぃ―っ!? もういいよ、見つかってたよ俺。

GM:ではそういうことで場面を戻して、クリーチャーが襲ってきました。一行の先頭の人?

刹花:わたしのようです。

GM:では戦闘開始なので、他の皆さんもイニシアティブ(行動値ジャッジ)を振ってくれい。

一同:(ころころ)……

GM:えーと5はクリティカル振り足し(ころころ)うお!?(ころころ)…。

冥夜:17です。

アズマ:22!

真:17。

那切:えーと…(計算)16、だな。

刹花:21です。敵は?

GM:えーと、41…。

刹花:しょっぱなから三回行動!?

 

〜GMの基礎知識コーナー、行動値編。〜

ターンにおける行動順を決する行動値は「キャラクターの行動値+2D6」で決定され、

原則として一行動ごとに20消費。つまり、21〜は2回行動。41を越えると3回行動が

可能となる。

ナイトウィザード2ndなど、版上げ後の系列システムではこの行動値決定にCF

適用されなくなったため、このような乱高下は起きなくなったが、収録当時は行動値で

Fを出して行動不能に陥ることも時々あったりした。事故上等のシステム面目躍如である。

 

アズマ:なにぃっ!?

GM:はっはっは、恨むなら三回も周ったサイコロを恨め。

ではこちらから行動だな。先頭の刹花君、覚悟。

アズマ:うわぁ〜い、ヤバ目。

 

かくて始まる初戦闘。(GMのダイス目が走りまくったせいで)恐ろしい速度を得た獣が、

その鋭い牙で先頭に居た刹花に襲い掛かる!!

 

GM:ではガブッと(ころころ)命中は21。

真:うわ、高くない!?

刹花:8以上…最初から喰らうのもカッコ悪いのでプラーナを解放、回避!(ころころ)

…あ、クリティカルしてる。(ころころ)あ、また。30位かな。

GM:では、君はその一撃を鮮やかにかわした。

刹花:鮮やかに、そして優雅に!()

GM:では次の行動。

アズマ:22で俺か。剣届くよな?

GM:おう。すでに接敵してる。

アズマ:では、でっかい剣を取り出して斬ります!

 

月衣から抜き放たれたのは、全長が使い手の身長すら超えかねない長さの大剣。

常人なら持ち運びすら出来ないであろうその剛剣が、大気を割り、異形の獣に向かって

恐るべき速度で繰り出された!!

 

アズマ:(ころころ)ちぃ、命中は20だ。

真:20!? 『超巨大武器』(威力等が上がる代わりに命中が下がる)で20も出せるの!?

GM:(ころころ…14)ぐはっ、喰らった!

アズマ:喰らえッ!!(ころころ)うげ、30発!

GM:…………え(驚愕)?

アズマ:なんでこういう時にピンゾロがぁ(泣)!

GM:…ピンゾロ振って、30(呆然)…。防御は…(ころころ)あ、10。ファンブった…。

刹花:死にましたか()

GMHPは32、27発通って重傷、つまり死亡。

 

…それは刹那の攻防。

獣は竜崎の振るった巨大な剣によって、一瞬にして両断された。(一同笑)

そしてその体は次の瞬間、土くれに変わってしまったのだ。

固定値、裏切らない。

 

真:な、なんだってー!?

GM:そしてその中には、小さな光る石が残っていたのだった。…戦闘終了。

冥夜:あらら〜、終わっちゃいました。

那切:光る石は…魔石だな。

刹花:拾いましょう。

GM:魔石、ランクはU1な。後ろではキミタチの戦いを見ていたイノセントたちが、各々驚愕の表情で

見ているが。

真:「わあ、なんだったんだいまのはー」()

GM/中年:「な、何だったんだ今の動物は…それにお前達は…」

冥夜:「正義の味方です! さっきも言ったでしょう!」

GM:一同、不審の目×3(大人)、憧憬の目×1(子供)()

冥夜:では騒ぎそうな中年男に対して…笑顔で歩み寄って襟首掴み、脅迫。

「いい気になるなよ、パンピー?」

アズマ:おいおい!

GM/中年:「ガタガタブルブル…こくこくこく…」

 

*間違いなく正義の味方の言動ではない

 

刹花:そっちの騒ぎは無視して進みましょう。

GM:では、君達は土くれを蹴散らして先に進む。…そしてしばし歩いた後、君達は階段にて

嫌なもの…出来れば見たくないものを見てしまった。

真:何が出た? 魔王虚穂か!?

 

SE:「まおーん?」

 

GM:違うわい!! 階段で見たもの、それは先ほど見たような、一つ目の巨人だったのだ。

アズマ:げっ!?

刹花:またか!?

GM:しかし、だ。どうもさっきのサイクロプスとは違うようだ。

刹花:へ?

GM:角が無い。その代わり、全身を薄い霧とか雲で覆った、巨大な人型…日本人なら分かるかも。

…一つ目入道、だな。

那切:へー。

GM:で同時に、そこには先程のサイクロプスも居てね…この二体が殴り合いを始めるわけだが。

刹花:殴り合い……。

GM:実際には殴りあう、掴みかかる、岩石を投げる…50とか70とかのダメージが乱舞する激闘だ。

アズマ:ブッ!? 死ぬ死ぬ、そんなもん喰らったら絶対死ぬ。

GM:でまあ、こんなのが二人…いや二匹かな?そろって暴れるもんだから…地下街はどうなるかと

いうと、だ。拳を振り回すたびに天井がガガガッと抉れたり、地面がゴゴゴッと抉れたり。

岩がばんばん飛んできたり。

冥夜:みなさ〜ん、アレが有名なサイクロプスでございま〜す()

アズマ:いっぺんシバくぞ、コラァッ!

GM:でもって、だ。延々と戦った末に、二体の巨人の拳がお互いを同時に見事に捕らえ、

クロスカウンターとなる!そしてその瞬間、土煙が立ち込めた。

冥夜:!! 魔石ゲットのちゃーんす!

真:二体、真っ白に燃え尽きたんでしょ?

GM:() 残ったのは灰…ではなくて、大量の土くれと、壊された階段のみであった、と。

アズマ:壊された…ってことは階段、上れない?

GM:その通り。カンッペキに破壊されて見る影も無い。

アズマ:ぐああぁぁっ!?

 

帰還路を断たれた一行。飛行可能な箒(弥城のウィッチブレード)での脱出も考えたが、

上階層の足元まで崩落寸前の状況から無理と判断。諦めて別ルートを探すことにした。

なお、この時…。

 

刹花:危険、ですか…。

冥夜:あ、石橋は叩いて渡るものなんですよ〜。(がんがんがん)

GM:ほう? ではガラガラガラッと小規模な崩落が()

冥夜、幸運度でチェックをしてみなさい。目標値は秘密だ。

冥夜:ひょえぇッ!?(爆笑) えい(ころころ)…13。

GM:(目標値=18)…落下してきた岩石が、君の脳天を直撃した…かもしれない。

(ころころ…ダメージ判定はファンブル)18点の物理ダメージ。

冥夜:し、死ぬっ!? 死にますか私っ!?

 

まあ、防御力ジャッジの結果、タンコブ一つ(ダメージ1点)で済んだのだが。

 

冥夜:ふにゃぁぁぁん…(泣)

真:神の啓示なんだよ、きっと()

GM:うむ。基礎ダメージは28点…ファンブってなかったら真面目に死んでたかもな。(一同笑)

冥夜:うう、では倒れたままで、お姉さまの箒を掴んで、「…負ぶってってくださいぃ…」

GM:それはむしろ将子が「だ、大丈夫なのあなた!?」と駆け寄るが。

冥夜:「だ、駄目です。ちょっとお姉さまに背負ってもらわなきゃもう駄目そうです…」()

アズマ:嘘こくな、嘘を()

GM:では将子は首を縦に振って「わかったわ、ちゃんと掴まっててね」と言って、君を負ぶってくれる。

那切:あ、いいヒトだ()

冥夜:わーい、がしっ。

刹花:ふうっ…というわけで、かなりヤバげな状況ですね。

那切:ちなみにGM、残り時間は?

GM:4、5時間ってところかな。あまり余裕は無いかも。

アズマ:やばい…。

GM:で、そのときだ米村。君の0-Phoneに連絡が入るのだが。

真:なんだ…出ましょう。

「はい、何でしょう?」

GM:「もしもし、まだ無事!?」と、聞き覚えがある声が。玲子だな。

真:「変な格好の人々に会っちゃって、その一人が無駄な行動して石が降って来てちょっと被害被った

くらい」()

冥夜:(後ろから)変じゃないですよぉ〜()

玲子:「変なヒト、ってあなたも人のこと言えないと思うけど…ってそうじゃなくて。

<>さんから聞いたんだけど、階段が使えない場合は、地下五階層まで降りて、

そこから車庫を抜けて地下鉄の線路を辿れば、帰れるかもしれないって!」

真:「…かもしれない、か」

玲子:「うん…それに、三階以降の様子は全然判らないから…気をつけて」

刹花:というか、一般人を連れてそこまで行くのは辛い…。

アズマ:その一般人だけでも外に出せないかな…

GM:それが出来るなら、君達もとっくに脱出できてると思うぞ。

冥夜:一般人ズ、月衣に収納しちゃだめですか()

アズマ:無理だって!

GM:賢い手ではあるんだが、それは駄目、と明確にルールで定義されている。面白くないから()

真:いっそ一般人いなかったってことにしちゃえば…()

GM:ヲイ。で、「みんな、気をつけて。過去の事件では三階以降では確か…」と言いかけたところで

急に通信が乱れ、ブツッと切れてしまう。

真:ぶつんっ!? 霊界を経由してる超通信なのにぶつん!?

アズマ:まさか……。

GM:うむ、どうやらフォートレスの影響力が強まったらしいな。

刹花:…澱んだ霊気を感じます。

真:ああ、結局「五階層に行こう」ってことになったんだな。

GM:うむ、そういうことだ。

 

GM:では少しばかり時間を飛ばそう。…君達はクリーチャーに会うことも無く、無事に五階層まで

辿り着いたのだ!

一同:何ィッ!?()

GM:理由としては、深い階層は地震の影響が弱くて、そんなに崩壊が進んでなくてな。

すぐに階段を見つけて移動できたから、という訳なんだが。

真:まあ、襲ってこなかったのはいい事なんだが。

 

ここで冥夜が「演出と語りによるNPC(中年男)抹殺計画」を敢行し…辛うじて失敗したことを

追記しておく。具体的内容は読者の想像にお任せするが()

 

GM:では、ちょっと危険な目に会って怯えているNPCもいるが()、君達は無事、五階層のホールに

着いている。ここから地下鉄の車庫までは歩いていけるが、多少の距離がある。で、将子曰く。

将子:「みんな疲れてるみたいだから、少し休んだほうが良くない?」

アズマ:ここで休憩? 危なくないか?

冥夜:あ、わたし全然疲れてない()先ほどからずっと将子さんに負ぶわれて来ましたから。

GM:それはむしろ、将子がすごく疲れてそうだ。ほかのイノセントもそう体力が有るわけじゃないしね。

刹花:……分かりました、少し休みましょう。

那切:俺も疲れてないな、箒に乗ってたし() でも休む。

 

ここで、アズマと刹花はこっそり、会話を交わしていた。

 

アズマ:なあ、もしこの事件がエミュレイターの襲撃だとして、何か対抗策とかは有ったのか?

刹花:対抗策…誰のですか?

アズマ:上の、だよ。上。

刹花:ああ…無いでしょうね。

アズマ:無いのか…ならいいんだ。

 

上の「対抗策」で自分達ごと葬り去られてはたまらない、ということだろう。

考えが中々深い…今回は無用の心配だったが()

 

GM:では、君達はここでしばし休むことに決めた。ちなみに地下鉄車庫までは、

ここから歩いて十分かそこらだ。

真:では、車庫を見に行くって選択肢しか無いでしょう。

刹花:誰かを見張りに置いて残りで、ね。

真:じゃ、三人ぐらいで行くか。

GM:ふむ、じゃあ、残るのは誰だ?

冥夜:私はお姉さまと行動がしたいです。

真:行ってらっしゃい。自分はこっち残るわ。

アズマ:じゃ、俺は行こう。

那切:お留守番で。

刹花:わたしは車庫に。

GM:では、車庫偵察組が刹花アズマ冥夜で、那切Σは居残り、と。

真:なぜ俺だけΣ(コードネーム)!?

GM:他のみんな、コードネームが長くて呼びにくいんだよう(一同笑)。

 

GM:ではまず、車庫組からだ。車庫の中は、はっきり言って真っ暗だ。

電気もほぼ最低限しか点いてないし、視界悪い。

刹花:誰か天属性魔法持ってない?

アズマ:無いね、みんな。

GM:まあ、見えないわけではないから。で、人の気配は全くしないんだが…生き物の気配が

はっきりと感じられる。嫌な、気配だ。

刹花:嫌な気配…?

GM:そう。車庫の中を、扉を開けてこっそりと見てみると…

刹花:?

GM:そこには首が八本、それぞれが真っ赤な目をした巨大な龍のような怪物が、いる!

アズマ:即座に閉めます!

真:や、ヤマタノオロチだぁっ!?

GM:首一本が電信柱数本分の巨大な龍だ。何と言うか、はっきり言って勝てそうにない、うん。

アズマ:ガラガラガラ…バタン。…ふう。

刹花:さっきからそんなのばっかりですね…。

GM:うむ()

刹花:むしろ何で私たちが送り込まれてきたのかと、自分の存在意義を見失いそうになるくらいに…

(一同笑)

アズマ:うーむ…。

刹花:さて、これからどうしましょうか。

アズマ:こんなところから、また上まで戻るのか…。

GM:そう、ドアは閉めたが、他に何処に道があるわけでも無く…。というところで、場面転換。

ホール残留組。

那切あい。

GM:君たちの周りに、いきなり骸骨が飛び出してくるっ!

那切:「(素っ頓狂な声で)ぅおうっ!?」

刹花:驚き方おかしいって()

GM:ではちょっくら、飛び出してくる前に知覚力でジャッジを。

那切:えーと(ころころ)目が10で…17だ。

真:(ころころ)やべ、10だ。

GM:最高17なら君達は一瞬早く気付いた。近くの物陰から、何やら蠢く影が飛び出してきたのだ!

不意打ちは無し…影は骨だった!

真:骨、何匹よ?

GM:二匹だが。

刹花:ショボッ!?

那切:逆唐竹に…

GM:あ、待つべし。まず知名度チェックをするんだ!

真:所詮骨よ(ころころ)16だ。

GM:うむ分かった、これはスケルトンだ!

真:まんまじゃねえか!(爆笑) 判定の意味無ぇ…。

 

まあ、様式美ということで

 

GM:では戦闘だ、イニシアティブを振るべし。敵は両方、隣接Sqにいるぞ。

 

かくて、襲撃してきた骨と、留守番していた勇者&魔術師の戦いが始まった。

先手を取ったのは…

 

真:18よ。

GM:ふふふ、20よ。

那切:10よ!(一同爆笑)

アズマ:あ、相変わらず鈍足勇者…。

刹花:骨より遅いのか()

那切:しょうがないじゃん、剣重いんだから!

 

何故オネエ言葉なのかはともかく。

ちなみに勇者、『伝家の宝刀』によるプラス修正を忘れていたことが発覚。

実際の行動値は11に修正されますが…やっぱり遅いって()

 

アズマ:あ、こちら(車庫組)が戻るのにはどのくらい掛かりますか?

GM:きっかり戦闘終了までだ()

アズマ:うわぁい(泣)。

GM:では、両手にカトラスを引っさげたすけるとん二体が襲い掛かる!!

真:とりあえず、勇者盾にして後ろに下がります()

那切:なあ、そいつら誰を狙ってるんだ?

GM:明らかに君らの後ろ、無力な一般人だ。前衛抜かれたらイノセントは死ぬと思ってくれ。

…まずは20でこちらの行動。前にいる勇者に集中打撃だ。(ころころ)…まず命中18。

那切:(ころころ)えーと9で修正入れて…19。

GM:ちぃ、かすめただけか。二発目(ころころ)…ファンブルだ。

真:おや()

GM:命中2だよ2! 避けやがれ!!

那切:HAHAHA、余裕だよ(ころころ)ひらり。

GM:むう、行動終了だ。そっち、18で米村どうぞ。

真:うーん、弥城は11だよな…10まで落とす。行動無し。

那切:じゃあ次は俺で…目の前のを斬っちゃおう。

GM:来いやぁッ!

那切:(ころころ)ほい、命中17。

GM:10位振れば避けれる(ころころ)…無理だったか。

スケルトンAに対して、勇者の長大なウィッチブレードが振りぬかれるっ!?

那切:ダメージは…(ころころ)回って(ころころ)足して…40発。

刹花:わお。

GM:(ころころ…防御力ジャッジ…)バラバラ、いや粉々ですが。一体崩壊。

真:次10で自分なんだが…《リブレイド》撃つのもMP勿体無いなぁ…まあ殴ってみるか。弱いけど。

(ころころ)ほら11、弱いぞ()

GM:ふっふっふ…(ころころ)14。スケルトンB、避けたぞ!()

アズマ:レベル低いっす()

冥夜PL/子供:「ままー、あのお兄ちゃんしょぼいー」

真:うるせいやい!!

 

そりゃ魔法系に近接戦闘能力を期待する方がどうかしてますが、ともかく

 

GM:では2ラウンド目のイニシアティブだ。(ころころ)

那切:(ころころ)8 ()

真:(ころころ)(ころころ)…29。いらねぇっ!?

GM:こちら16。ではどーぞ、高速魔術師()

真:ちくしょ、殴ってやる!(ころころ)12。

GM:ふっ!(ころころ)17だ!

真:あーあ、やっぱし。

冥PL/子供:「ままー、あのお兄ちゃんやっぱりしょぼいー」

GM:() ではこちらだ。目の前の魔術師を切り捨ててやろう。(ころころ)…高い。

MAXな出目で23だ。カトラス・アターック!!

真:頑張れ俺(ころころ)

アズマ:それ、回ってる()

真:26だ。

GM:よ、避けられた…がっくし。

真:はっはっは、華麗にかわしたよ!

那切:じゃ、俺攻撃できるね。

GM:うむ。カトラスを空ぶって体勢を崩したところに、勇者が一撃をば。

那切:(ころころ)ん、18。

GM:当たらない、当たらない、当たらない!(ころころ)…9。

アズマ:しっかり当たってるし()

那切:(ころころ)30発ってところで。

GM:…一撃で崩壊しましたが何か?(一同笑)ぐちゃばらにされた骨は、二体とも土くれに変わって、

小さな光る石を残すわけだ。魔石U3が二つ。では、全員合流していいよん。

 

GM:全員集まったところで…どうする?

アズマ:どうすんだよ…と頭を抱えてます。

冥夜:うーん、0-Phone使ってみます、エージェント<S>に。ぴぽぱ。

GM:プルルルルル…ザ、ザザー。

アズマ:駄目か。

冥夜:……こういう機械は、斜め45度から叩くっ!(すこーん!)

GM:ガ、ガガ…バチバチ…バチバチ…

真:返事が無い、ただの屍のようだ。(一同爆笑)

GM:壊しちゃったなぁ、それけっこう高いのに。

冥夜:うーん…ミッション中に壊れたことにして、絶滅社に要求しよーっと。

真:他の人が証言するぞ()

アズマ:安心しろ、ちゃんと証言してやる。

冥夜:では、0-Phoneを地面に置きまして。で、岩を持ってきて上から…ぽい、グシャッ!!()

 岩をどかして、残骸回収。完了。

 

ナニが完了したのかは、ともかく

 

刹花:…まあ、無事に帰れたら好きなようにどうぞ。

GM:さてと…だ。ここまでで分かったことがある。…ここにいてもしょうがない。

となれば、上を探してみなくてはなるまい。

アズマ:やっぱし、戻るのか…。

刹花:一般人ズの体力は大丈夫ですか?

GM:休んだから大丈夫なようだね。

那切:一般人って、何匹いるんだっけ?

アズマ:「匹」言うなってーの!

冥夜:中年男と、じいさんと、親子連れと、円谷で五人。…じいさん大丈夫なのかな?

那切:あ、俺が箒に載せてきたから。

GM:じゃ、シーン進めるか。

 

MPシーン4 暗中模索

 

GM:では君達は、すでに三階層まで戻ってきている。

刹花:なぜ三階?

GM:先ほど掃除したんで、すでに敵はいないはずだから。ある程度は安心して歩けたので、

ここでは休んでHP・MPを1D6回復してよし。ちなみに残り時間は、あと三時間ほどな。

冥夜:…皆さんに言い忘れてたことが有るのです。…我々はあと三時間で死に絶えます()

GM:恐慌起こす気か、お前は。

刹花:言っちゃ駄目だぁっ! 言いかけたところを口で塞ぎます。

GM:…(一瞬唖然)…口「で」?(一同爆笑)

刹花:どわぁぁぁっ!? 間違い、口「を」塞ぎます!! 口で塞いだら危険だ!

 

一文字違うだけで大惨事。日本語って恐ろしいですね。

 

GM/子供:「お姉ちゃん、何言おうとしてたの?」

アズマ:「なんでもない、なんでもないんだ。気にするな」

冥夜:「ああ、あと三時間で私たちのバイト代が入らなくなってしまうということですよ」

GM:誤魔化したな()

那切:…しかしそれって、受け方によっては俺達が死ぬからと取れなくも…

刹花:…という不吉なことには誰も気付かない、と。

GM:で、君ら休まなくていいのか?

真:休むわけないよ。

冥夜:休まない。

刹花:一般人が休む必要無いなら休みませんが。

GM:必要大いにありそうだが。襲撃やら何やらで緊張し通しだし。

那切:しょうがないか。

GM:では、君らは交代でフロアを警備しつつ、少し休憩することにした。

 

MPシーン5 海の幻想

 

GM:では、このシーンは勇者、君の一人舞台だ。

那切:俺かいっ!?

GM:そう、君がフロアを警備していると、途中で将子が、書店で本を読んでいるのを見つけるのだ。

刹花:本って…?

GM:辛うじて潰れなかった無人の書店で読書ってことで。

冥夜:えろ本ですか?()

GM:違うわい、というかお前はおらん(笑)

冥夜:なるほど()

GM:では将子が那切に気付いて、「あ、弥城君。警備、ご苦労様」

那切:「ああ。…もう疲れてないか?」

将子:「ええ。さっきから休ませてもらったから」

冥夜:何読んでるんですか〜?

GM:うむ、その台詞が欲しかったんだ()

刹花:じゃ、弥城の台詞として挿入。

将子:では聞かれて「これ、なの…」と言って見せてくれるのは、海の写真集。

自然写真集ってやつだな。

「わたし、小さいころからずっと山の中に住んでたから、海が見たいなぁ、って思って」

 

舞台裏。

刹花:やばい死ぬ気だこの人(爆笑)!!

冥夜:死ぬ、絶対死にます(爆笑)!! 死に台詞ですよそれわっ!?

真:死にますって言ってるようなもんだぞ(爆笑)!?

 

お前らやかましい()

 

那切:「そんな…いつだって見られるじゃないか」

将子:「うん、そう…だね。きっと見れるよね」

那切:「当然、だろ」

将子:「うん…じゃあ、ここから出られたら、一緒に見に行こう?」

 

舞台裏2。

真:うおお、こうなったらシナリオで死ぬ前に俺が死なせる(一同爆笑)!?

アズマ:落ち着けお前らぁっ!!

 

ええい、激しくやかましいぞ()

 

GM:とまあ、こんな会話をしてるわけだが() そのころ冥夜は、お爺さんの相手をしていたのだ。

「わしにもお前さんくらいの孫がおってな…」とか。

 

冥夜は、御老の長話に巻き込まれた模様。ここは省略()

 

GM:ではシーンが切れまして。

 

MPシーン6 光明を求めて

 

GM:では君たちは、脱出路を求めて新宿地下街から池袋地下街の方へと歩いてゆく。

その根拠は、地下街の稼動状態を示す電光掲示地図によると、まだ池袋地下街は稼動地区が

多いから、ということだ。

刹花:現在地は?

GM:いわゆるアーケード街で、広めの道の両脇に露天がずらーっと並んでいるのだ。

アズマ:ずらーっと、ね。

GM:うむ。しかし! 突如露天の影から、複数の何かが飛び出してくる!

那切:知覚チェックか!?

GM:その影の一つは運の悪いことに、将子の目前に出現したのだ!!

 影が白刃をかざし、彼女に襲い掛かる!!

刹花:勇者、出番だ!

GM:そうだ勇者、敏捷値でチェックするがいい!

刹花:な、何ぃ! もしかして失敗するとバッドエンド直行ですか!?

GM:その通りだ!!(←大嘘。)

真:大丈夫、《アースシールド》で!!

那切:(ころころ)あ、クリティカル!(一同爆笑)

アズマ:ナイスだぁっ!!(爆笑)

刹花:勇者だよ()

真:勇者だ()

那切:えーと、9+10+4の…23だ()

GM:すげえ、目標値大幅クリアだし()

刹花:回りこんでカバーリングくらいできそうな数値だ()

将子:「! きゃあっ!?」

那切:無言でカバー、剣を弾き返す!!

GM:敵はスケルトン三体だが…折角だから演出で倒してしまおう。

 

というわけでスーパー演出タイム、開幕。

 

目にも止まらぬ速度で少女と敵の間に滑りこんだ勇者は骸骨の凶刃を弾き返し、

返す刃で敵を真っ二つに両断した!! この間約1秒!! 骸骨は空しく土に還る…

そのころ向こう側では…

 

「お姉さまに汚らわしい手で触れないでください」と言って冥夜が愛銃『盲目の希望』を放つ。

しかしその銃弾は肋骨を少し削ったばかりで、打撃を与えられない。

「…むかっ」

次弾が、空隙の無い頭蓋骨に放たれる…今回もダメージこそ無いが、精密に放たれた

弾丸は敵の頭部内で跳弾して、下手くそなブレイクダンスを踊らせることに成功した。

 

そこに竜崎が迫る!「っしゃあっ!!!」

裂帛の気合とともに振りぬかれた剛剣が、嵐のような剣圧を巻き起こしながら肉薄。

避ける術も無い骸骨を粉砕しながら、両断した。

 

流れるような動きで、刹花が骸骨の間合いを侵食する。無表情な骨が、しかし焦ったように

剣を振り上げるが、その動きはあまりにも遅い。

「ふっ……!!」

呼気と同時に突き出される手刀。

一見緩やかにすら見えるその動きに秘められた破壊力は、想像を絶するものだった。

硬い頚骨が豆腐のように切断され、同時にメイド服を翻らせて旋回した刹花の踵が、

その骨の身体もろとも砕きながら蹴り飛ばす。

 

「…やれやれ、雑魚にはもったいないかな」 そんな、やる気なさげな呟きとは裏腹に。

「…《リブレイド》」その杖に灯った輝きは呪文によって、全てを漂白する爆流となって

空中にある骸骨を襲い、灰すら残さず消し飛ばしたのだった。

 

GM:…という感じで、骸骨は全滅した。後には土くれと、魔石が三つだ。

アズマ:…GM,この土くれを調べていいですか?

GM:いいぞ、もちろん。

アズマ:達成値17。

冥夜:あ、わたしも。(ころころ)17。

GM:土だね、これは()何かの媒体に使われた痕跡が無いでもないが。

 

各自、魔石を少し消費して回復。

 

GM:さて、ちょっとイベントが入るぞ。弥城、おい勇者。

那切:ん?

GM:君は将子をかばった瞬間、斬り倒した骸骨の骨の欠片が頬をかすめたせいで、薄く傷を

負っている。大した傷では無いのだが。

那切:あらま。

GM:で、それに気付いた将子が「! 弥城君、傷が! …ごめん、私をかばって…」

那切:問題無い、救急キット持ってるから治療できる。

GM:では、将子がそれを使って手当てしてくれます()

「ちょっと、そこに座って。消毒しちゃうから」ぺたぺたと。

真:ここで「うおおっ、染みるぅ!?」とか言わないのか!()

アズマ:…この状況で襲われたら大変なんで、おれは周囲を警戒してます。

冥夜:では、私は二人を冷やかしてましょう。ひゅーひゅー()

将子:「小さな傷だけど、ばい菌が入ったら大変だから…」そう言って治療して…

「うん、これで大丈夫」と、傷バンを貼ってくれた。

那切:えーと…どうも。

GM() では、シーンを進めよう。


 

MPシーン6 遭遇と行き詰まり

 

GM:君たちは現在、池袋地下街に向かって移動している。で、やっと地下街の入り口あたり、

商店街区までたどり着いた。

冥夜:トラノアナないかな〜()

アズマ:無いわい! 探すな!!

那切:…リミットまで、あと二時間くらいかな…。

GM:さて、君たちが商店街の中を歩いていると、向こうに人影が見えた。生存者だな。…しかし彼が

何をやっているのかというと、貴金属店のショーケースをかち割って、中身を漁ってる。

アズマ:…後ろからシバきます。

冥夜:いや、ここは。「何うらやましい事してるんですかぁっ()!」

那切:俺らにも寄越せー()

アズマ:お前らなぁっ!!(怒) いっぺん切り伏せたろうか!?

GM:ではその声で男はこちらに気づくんだが…「ん? なんだ、生きてるやつがいたのか」

冥夜:あ、偉そう。(微妙に殺意)

アズマ:……護衛対象がもう一人増えちまったか…。

真:ぶっちゃけ、あと二時間ばかりで全滅だが()

GM/男:「へぇ? ま、どうせ生きて出られるとは思えないけどねぇ?」

真:…じゃ、こいつは放置しよう。

冥夜:えーと、この男ウィザードですか?

GM:いや、単なる小悪党のようだ。断じてウィザードではない。

冥夜:…新しく出てきたからこいつ怪しい()! エミュレイターかお前!?

 

いや、確かに「NPCを見たらボスと疑え」という偉い人の名言はありますが

 

男:「何のことだよ? 俺はな、ここに残ったモノを有効利用しようとしてるだけだぜ(薄ら笑い)?」

アズマ:はん、確かに「有効利用」だな?

真:有効ではない!(悪役調) お前が使っても有効とは言わないのだ。我々が使ってこそ…()

男:「へっ、あんたらが手に入れたって、使えるようになるとも思えねぇしな」

那切:いや、使えるね。脱出できるからな、俺たち。

男:「…へぇ?じゃ、期待しないでついて行かせてもらおうかな?」

真:(放置して、後で地下道埋めたろか)

冥夜:(縛り上げて放置しましょうか…)

那切:…さっさと行こうぜ。

アズマ:ああ、時間がもったいないしな。

GM:ちなみに男…フジワラは勝手についてくるよ。で、幸いにもこの貴金属店は水道も電気も

生きていたので、全員が五分ほど休憩してから歩き出した。イノセンツの疲労は気にしなくていい。

…しばし歩いて、池袋ゲート…つまり池袋地下街から上層への直通路なんだが…

その階段の前に、何かがいる。

刹花:今度は何だろう…。

GM:ボディサイズは大型の乗用車くらい、いわゆるヒドラだ。

真:ヒトラー(爆笑)!?

 

総統閣下がこんな所に湧いたら困りますって

 

GM:いや、ヒトラー違う! ヒドラだヒドラ! 何本となくぶっとい首が生えていて、全身が深紅の鱗に

覆われたドラゴンだな。

真:す、すげえ、ヒトラーの首がたくさん(爆笑)!!

GM:だから違うっつ−に!!

アズマ:とっとと逃げるぞ!!

冥夜:「お姉さま。アレ、確かさっきの地下にもいませんでした?」

刹花:「いえ、微妙に違う…足があるし」

那切:オロチに足は無いよな、尻尾まで蛇だ。

GM:そう、さっきのオロチは和風多首龍。こっちは洋風だ()

刹花:なんで和洋ごちゃ混ぜなんですか()

 

実は理由は有る…のだが、それは秘密。

 

アズマ:どうやったって勝てそうにないんだが、コレ。

GM:うむ。ヒドラの後ろには上に繋がる階段があるんだが…もしやつの横をすり抜けようとかして

戦闘になった場合、その過程で階段が完璧に破壊されるのは想像に難くない。

冥夜:寝てるわけじゃないんですよね?

GM:起きてる。近付かなければ襲っては来ないようだが、向こうから動くつもりも無さそうだ。

那切:むう…。

フジワラ:「俺も一度は通ろうとしたよ。でもあのでかいのがいてね、時間が経ってまだ居る保障も

無かったから言わなかったけどな。ま、そう上手くはいかねえようだな?」

真:(こいつ一人殺っても、誰も困らないよな…)

那切:(GMに状況を詳しく聞いて)…アーチを崩して圧殺ってのは無理か…。

GM:このアーチは柱でもあるからな、崩したら上層が崩落するぞ。

那切:すり抜けて飛ぶのも無理か…。

 

皆さん殺る気満々である

 

フジワラ:「ま、黙ってた理由はもう一個あってな。皆さんがあんまりにも希望にあふれていらっしゃった

から、カワイソウでね(嘲)」

アズマ:「ああ、そうかい…」

冥夜:「(ぼそっと)カルネアデスの板って、知ってますか?」

 

カルネアデスの板。一般に緊急避難と呼ばれる場合の有名な例えである。

古代ギリシャの哲学者、カルネアデスが出した問題が元。

詳しくは倫理の教本や刑法の解説などを参照。…しかし不穏当な発言だぞ、冥夜()

 

GM:ま、ともかくだ。そこで電光地図を見ていた将子が何かに気付く。

将子:「ねえ、もしかして…ここから出られないかな?」

アズマ:?

将子:「ここの最下層にも地下鉄があるはずだから、そこから線路沿いに脱出できないかな?」

刹花:…また移動ですか。

アズマ:うーん、そろそろ時間がマズいかも…。

刹花:しかし、階段を塞がれた以上、他に道が無さそうですね。

冥夜:多数決でも取ってみますか?

GM:選択肢が無かろうに()

中年男は、「出口があるなら、早くそこに向かおう!」とか喚きだすし。

真:いやもう、行くしかないでしょ?

アズマ:じゃ、行きましょか。

GM:そう、君たちには時間が無い。あとおおよそ一時間半で、ガスが散布されてしまうのだから…。

あ、ちょっと皆知覚力チェックしてくれ。

刹花:知覚?(一同ころころ)

 

最高値は冥夜の26。目標値を大幅に上回っていた。

 

GM:では君たちは、後背から視線…いや、気配のようなものを感じた。

一同:(とっさに振り向くジェスチャー)

冥夜:ヘンターイ、覗きー!()

GM:しかしだ、後ろには何もいないのだ。…何だったんだろうね()

冥夜:(振り向いた先で空っ風がひゅぅ〜()

GM/子供:「何してるの、お姉ちゃん()?」

ちょっと情けない一幕であった。
 

GM:では早足に君たちは進む。と、池袋の地下三階層の通路で、何かの騒音を耳にした。

那切:何事?

GM:突如君たちの背後から、異形の鬼が出現したのだ!

アズマ:さっさと逃げるぞ!

真:なんだよ鬼って!?

GM:日本人なら知ってるかもしれないが…いわゆる、

真:ナマハゲだぁっ!?

GM:違う()! 馬頭鬼だ馬頭鬼!

刹花:馬の頭の鬼ですね。地獄の番人…

GM:その通り。そしてさらに前方からは、相方の牛頭鬼が来るのだ!!

一同:やべぇっ()!?

アズマ:階段無いか、階段!?

GM:いや、幸いにも君達の周りには崩落による大きな瓦礫なんかが沢山ある。隠れられなくもない。

刹花:隠れましょう、すぐ。

アズマ:おう。

那切:…頭上に以津真出とか居ないよな?

 

以津真出:妖怪。野ざらしにされた死体なんかの上で、「いつまでー いつまでー」って啼いたり、

炎を吐いたりする。NWでもエネミーの一角を占めていたり。

 ちなみに。この妖怪が現代の情報化社会に対応して多様な進化を遂げたのが

かの有名な「マダ―?」AA群こと『真陀』であることはあまりにも有名。

 (出典:「新時代妖怪辞典」 民明書房刊)

 

GM:居ないよ() そして君たちが隠れた瞬間、店舗の影から更に二体の化け物が飛び出してきて、

牛頭馬頭と遭遇するのだ。ちなみにケンタウロスとミノタウロスだな。

真:なんで西洋東洋がごちゃ混ぜかな()

刹花:えーと、牛と馬がそれぞれ出て来て…?

GM:そう、牛と馬が二組出現して…次の瞬間西洋VS東洋でタッグマッチをおっ始めるのだ!!

(一同笑)

 

命の危険を度外視すればとても笑える光景である

 

刹花:プ、プロレスか!? アホ過ぎる…()

アズマ:今のうちに逃げたいなぁ…。

GM:目の前で戦ってるから、逃げるのは無理だな。

冥夜:では、ここでナイトメアの実況中継を!

「おおっと、ケンタウロスの一撃が入ったぁ!」

一同:止めんかい!!

冥夜:あ、さすがに子供だけに聞こえるようにボソボソと()

GM:ではGMが引き継いで…

「おおっとぉ! ここでケンタウロスのクロスカウンターが牛頭に炸裂!! 斃れ伏す牛頭、しかし、

しかしケンタウロスは立ち上がる!!」(一同爆笑)

真:ああ、やっぱりクロスカウンター()

GM:…というわけで、ケンタウロスだけ残ったぞ()

アズマ:俺たちでも何とかなりそう?

真:弱ってそうだな()

GM:うむ、かなりボロボロだ。君ら全員でかかれば楽勝っぽい。

刹花:あ、ボロボロだ()よしここで突入!!

GM:そう、ヤツはすでに燃え尽きる寸前なのだよ。

真:真っ白に燃え尽きちゃって良いんじゃない? イベントで()

GM:いや、そこでやっとこちらに気付くのだ…さあ、戦闘開始!

 

これなら楽勝、と疲れ果てた馬人間に襲い掛かるパーティー一行。しかし…

 

GM:(ころころ)(ころころ)(ころころ)

アズマ:何回回してるんだGMっ!?

GM:二回()…えーと、47。

冥夜:13です。

刹花:21。

アズマ:う、17だ。

真:…13。

那切:14だ。

GM:では、まずケンタウロスの行動!!そちら先頭は?

アズマ:俺ですが。

GM:では、アターック!!(ころころ)

冥夜:アタックー・アタックー・なんばーわーん!(古)

 

手負いとは思えないスタートダッシュで襲い掛かるケンタウロス。

その瞳が獲物に定めたのは、パーティーの先頭に立つ剣士だった! 手に持った鉄の棍棒が

振り下ろされる!!

 

GM:命中値は21だ。

アズマ:(ころころ)よし、避けた!!

GM:では、金棒は地面をえぐり抜くにとどまった。しかし次の行動も私からなのだ!()

アタックナンバー2!!(ころころ)…もう一回21だ。

アズマ:うわぁ…プラーナ使って回避! (ころころ)げ、やばい!? いやセーフだ22!!

刹花:では、行動値21でこちらの行動ですね。突撃して接敵、そこから

「メイド秘技・朧刹月花・致(いち)式!」

 

高速の踏み込み、そして神速の手刀への連携。

ミノタウロスの表情が驚愕に歪んだ(かもしれない)!

 

冥夜:頑張れお姉さまー!

刹花:プラーナを二点使って(ころころ)あ、クリティカル…34。

GM:ぐはっ、当たってる当たってる! その一撃はミノタウロスの防御を摺り抜け、

的確に胴体を捉える!!

刹花:威力は…プラーナ一点使って(ころころ)あ、低い。26点。

GM:(ころころ→F)ぐは、またやっちまった!! 防御は8で…18点通る。その手刀は敵の内臓まで

到達し、深紅の血を噴水のように吹き上げる!!

真:本当かよ! 素手だろそれっ!?

冥夜:あ、わたしはその光景が子供に見えないよう、マントで目隠しを。

アズマ:次は俺だな。《エアブレード》は勿体無いし(ころころ)19で攻撃。

GM:かかって来いパンピー!(ころころ)…避けてない。

アズマ:では(ころころ)32点。死んだかい?

GM:(ころころ)ぐは、まだ、一点残った。

 

「次は俺だっ!」抜き打ちに振りかぶられる、鋼の暴風。

傷つきながらも避けようとするケンタウロスの胴を、それはいとも容易く断ち割っていった。

…だが、まだ斃れない。

強靭な亜人の生命力が、瀕死の重傷を負いながらも敵を生かしていたのだ。

「…踏み込みが浅かったか…」とアズマが呟いた。

 

GM:つぎ、勇者!

那切:ではウィッチブレードで攻撃(ころころ)23だ。

アズマ:うぉっ!?

GM:(ころころ)18…当たった。

 

長大な諸刃の箒が、体勢を崩したケンタウロスを袈裟懸けに断ち割る。

一閃した刃は、まるでバターを斬るかのように敵の体内を斬り抜けていった。

 

那切:(ころころ)33発で。

GM:(ころころ)ぐはっ、その一撃で真っ二つ、土に返ったぞ。

那切:さっきから、なんか止めばっか刺してる気がする。

刹花:勇者ですから()

アズマ:美味しいところは主役に残すのが、俺の役目なのさ、ふっ(悲)

冥夜:あ、何気にわたし一回も行動してないな()

GM:まあ、戦利品で魔石U1をゲットしといてくれ。

 

斯くして消耗ゼロでPC達は戦闘を突破。

……加減しすぎただろうか?

 

GM:…では敵を蹴散らした君たちは、無事下への階段にたどり着く。降りてゆくときに聞こえるのは自分達の足音と、フジワラのポケットの中の貴金属が鳴る音だけだ。

更に四階層。ここでは不思議と、何者にも会わずに移動できた。故にHPMPを1D6回復して

良いんだが…だれも減少してないな()

 

 

 次へ

TRPGリプレイコーナー