Lost History 〜もう一つの妖精郷〜 第一話:放浪戦士 物語を始めよう。何処にたどり着くのかわからねぇ物語だ。 この手の物語は結末が三つあるんだが、この物語に於いては四つ目が存在する。 俺ん名前はルビー。ルビー・メルトクラブ。 好きなものは女と戦。嫌いなものは俺の為にならねぇものだ。 三度の飯より……ってのは嘘だが、まぁ女と戦いが好きだ。 そういう意味じゃ傭兵ってのはちょっとした天職ってわけさ。 だが、最近は傭兵業の仕事を殆ど冒険者に取られてよ、俺も今は冒険者ってのをやってる。 遺跡穿ったり蛮族退治したり、それなりに実入りの良い冒険者を満喫してた俺だが、ある時桃色の霧に囲まれて妖精郷とか言う所に迷い込んだ。 あれはそう……知った顔の露天商に一冊の本を貰ったのが切っ掛けだ。 つっても妖精郷なんて眉唾もいいところだろうと思ってたら、だ。 ルビー:……此処は何処だ? グラタン:妖精郷でございまーす
……まぁ、なんだ。後は知っての通りだろ? 言わなくても判るよな? 判らない? そうか。そういう奴はアレだ。『フェアリーガーデン』のP16〜P21を見てくれ。 準備は整ったか? オーケイ、それじゃあ続けるぜ。 ともあれ、俺は妖精郷に流れ着き、この猫、ケットシーのグラタンの手厚い歓迎と料理を満喫している。 どんな因果かはしらねぇが、流れ着いた以上は何かしないといけねぇ。 当面の目的はラクシアに戻る為のゲートの管理者であるフィットチーネの探索と人間の女探し。 流石の俺も猫妖精相手に床勝負はできねぇ。 んじゃ、愛用のグレートアックスを片手に妖精郷の旅と洒落込もう。 タイトルは……そうだな……、 Lost history 〜もう一つの妖精郷〜 Player Character ルビー・メルトクラブ 導入:妖精郷の謎を解決する 種族:人間 性別:♂ 年齢:17歳 生まれ:傭兵 冒険者レベル:2 未使用経験点:0点 所持金:200G 取得剣の欠片数:0個 器用度14(+2) 敏捷力:15(+2) 筋力値19(+3) 生命力:16(+2) 知力値13(+2) 精神力:12(+2) 生命抵抗力:4 精神抵抗力:4 HP:21 MP:12 技能:ファイターLv2 スカウトLv1 エンハンサー1 習得練技:キャッツアイ 戦闘特技:武器習熟T/アックス 種族特徴:運命変転 装備品★ラクシア大陸から持ち込んだもの★ グレートアックス ハードレザー 冒険者セット スカウトツール 食料7日分 頭: 顔:妖精の眼鏡 耳: 首: 背中: 右手: 左手: 腰: 足: その他: 一日目――朝 迷子の迷子のケットシー さて、先ずは猫を集めよう。 この七色猫のおもてなし亭には元々七匹(?)のケットシーが居たらしく、散り散りになった仲間を探してきてほしいのだそうだ。 にしても、傭兵が売れない探偵みてぇに猫探しに身をやつす羽目になるたぁ世も末だ。
グラタン:今居場所が判りそうなのはペンネ、パスタ、ドリアとニョッキ位かな? ルビー:食欲をそそる名前ばっかりだな、オイ。 こいつらの名付け親のネーミングセンスを疑ったのは秘密だ。 まさか、全員非常食……いや、さすがにそれはねぇよな。猫だし。 ともあれ、全員分の居そうな場所を教えてもらい、とりあえずはこの【七色猫のおもてなし亭】を出発する。 勿論、帳簿に名前を書くのも忘れない。 ○
グラタンの料理を美味しく頂きました。 ○
ミッション【ペンネを探して】発生。【11.薬草園】を西エリアに配置。 ○
ミッション【パスタを探して】発生。【16.小川と屋根付き橋】を北西エリアに配置。 ○
ミッション【ドリアを探して】発生。【31.風車の谷】を南西エリアに配置。 ○
ミッション【ニョッキを探して】発生。【13.妖精の鉱山】を南西エリアに配置。 一日目――昼 目指すは薬草園 ルビー:んじゃあ一番近いのは薬草園か? 行ってみますかねーっと。 薬草園。 鉄格子の向こうに香りの強い花の植えられた庭園のようだ。 鉄格子の上には、なにやら文字が掲げられているが、俺には読めないからそのまま園内に入る。 「待てやこの薬草泥棒! 逃がさへんでぇ!」 叫び声が聞こえた方向を見ると、緑色の帽子を被ったケットシーがゴブリンに掴みかかっている。 これが本当のキャットファイトってヤツか……たまげたなぁ、オイ。 ルビー:にしても。まさか妖精郷で関西弁たぁなぁ。 メタ自重ってか? 空気なんかよめねぇよ。 「おぉ!? 良い所に来たな! 薬草泥棒や、とっちめるの手伝ってや!」 見るとゴブリン的なサムシングが出口に、つまり俺の方向に向かって来ている。 ルビー:「まぁ、良いけどよ」 腹ごなしの戦闘には丁度良い。俺は戦うことが大好きだからな。 「食う、戦る、犯す」……人間の最もプリミティブな欲望ってやつだ。 俺は愛用のグレートアックスを引き抜いてゴブリンの前に立ちはだかった。 OpenCombat! VSゴブリン×1 ルビー:手前の顔も見飽きたぜ! SE ザクヒョイザクッ! ドシャッ・・・。 正味20秒。アックスの血糊を払って熱でカッカしてる肌をなぞる。 そうすると先ほどのケットシーが戻ってきた。 「おおきにな、兄さん。しかしちと困ったことがあってな?」 どうやらこいつらの仲間が薬草を持って逃げたらしい。 それを探して取り戻してほしいとのことだった。 因みに、取り戻してくれればおとなしく【七色猫のおもてなし亭】に戻ってきてくれるようだ。 ルビー:「仕方ねぇか。まぁ……今のだけじゃ消化不良も良い所だしな。やってやるぜ」 アックスを担ぎなおす。さて、もう一匹のゴブリンは何処に行ったんだ……? ○ゴブリンを淘汰しました。経験点20、粗末な武器(10G)を得ました。 ○薬草泥棒 ★★ ○
【66.花園の迷路】を西エリアに配置しました。 一日目――夕 戦神の徒 足跡を追って向かったのは花園だった。 個人的にはもっぱら似合わない場所だが、そんなことも行っていられないだろう。 高い生垣が壁のように立ちはだかり、赤や白の花々が咲いている。 ルビー:正しく迷路、ってか?……ん? 目の前に現れたのは茨のアーチだった。 刺々しい茨で編まれたアーチを潜ると……、一本の大木が佇んでいる。 ルビー:……あ? 見れば緑の生垣の迷路も赤と白の花もなくなってる。 此処は何処だ? ●
茨のアーチのイベントにより【22.光の木】に移動します。 ●
【22.光の木】南東エリアに配置されました。 意味がわからないとあっけに取られる。しかし、成る程これが妖精郷。 某所で魔境とまで言われる無邪気で愉快な妖精の都と異なる別の顔という訳だ。 ふと近くに見覚えのある影。 ルビー:……テメーもあのアーチを潜ったクチかよ。 ズタ袋を背負って茫然自失気味なゴブリンを見つける。 運が良かったか、あのアーチを通らなかったら見失ってた訳だ。 そのゴブリンも俺を見て何をしにきたのか察しが着いたようだ。 ルビー:「テメーの選択肢は二つに一つ。俺の経験値になるか俺がテメーの経験値になるか、だ。強さこそが自己の証明であるってのは、お前らの敬うダルクレムの格言だったろ? 判るぜその意味。俺はダルクレムの信徒じゃあねぇが、戦いに生きる人間だからよ」 アックスを構える。相手も自分の武器を取る。 此処に限って言うなら、お互い言葉など不要だ。 さあ、互いの切っ先に全存在を宿し、存分に殺しあおう――! OpenCombat! VS(剣)ゴブリン ルビー:先制は……(ころころ)……おっと? 先制を取ったのはゴブリンだった。一足飛びに飛び込み其の武器を振るう。 その命中判定は(6.6)! なん……だと…… ルビー:Σんな、はえぇ!? 窮鼠猫を噛むとでも言うのか。 ゴブリンの癖にその斧は鋭く疾い。 良い当たりをもらって、其の返礼をしてやろうとグレートアックスを構えなおす。 ルビー:しかも(5.5)で12点かよ、ハードレザーだとちぃっと辛いか?おもしれぇ…… ゴブリン:ゴブー……(やんこらやんこら) ギン、と俺の瞳が集約する。 体内のマナを駆動して視力を上昇する【キャッツアイ】。 愛用の大斧は吸い込まれるようにゴブリンの身体を捉えて打ち込まれた。しかし…… ルビー:(ころころ)Σブッ!?(1.2)……だと……!? さ せ る か よ ぉ っ !
運命の流れを瓦解させる。 それは、蛮族にもエルフにも、ルーンフォークにもドワーフにも無い……運命に寵愛を受けた人間のみに与えられた力。 【剣の加護:運命変転】。 運命を捻じ曲げられた刃は、湿った鈍い音と共にゴブリンに突き刺さり、ゴブリンの胴に深々と傷を付ける。 骨の軋む音と肉の爆ぜる音。 手応えを柄より感じつつも、ルビーは舌打ちを漏らす。 ルビー:いい具合だが……一歩たりねぇか? つっても、コイツが唸りを挙げた時点で結構な手傷のはずだが…… しかし、ゴブリンは武器を手放さない。 血の滴るそれは致命傷に近くとも足は折れず、目には未だ怒りに似た闘志を滾らせている。 それを受け、ルビーもアックスを握りなおす。 ルビー:そーかい、お前も正しくダルクレムの信徒だな。 だったら手加減はなしだ。正しく戦神の元に送り届けてやろう。 刹那の一合。夕日より赤く滾った血潮が、その決着を見届けた。 ○
ゴブリンを淘汰しました。経験点20、武器(30G)を得ました。 ○
エマの帽子を得ました。 ○
薬草のズタ袋を取り返しました。 一日目――夜 Badtiming! ●松明を二本消費しました。 ルビー:さて取り合えず薬草園に帰らねーといけねーんだが……(ころころ)あ゛? !アクシデント! 南東エリア→西エリア【5.6 魔方陣の広場】へ ルビー:西エリアには戻ってこれたらしいんだが……何だ此処? 魔方陣に囲まれた広場、地面には穿たれた様な後や爆発による煤で黒くなっている。 この、小さな戦場跡ともいうべき場所に――声が響く。 人間味を感じさせない……そうだな。ロールアウトしたてのルーンフォークみたいな声が。 合成音声:「初級設定で戦闘試練を開始します。Sword or Death……Round1 Fight!」 ルビー:「……なんだ?」 意味の分からない言葉と共に、魔方陣から浮き上がる黒い煙。 それが俺の前に対峙する。……まじかよ、俺残りHP13点だぞ? ルビー:運命の加護もねぇ、HPもMPも半分以下と……おもしれぇ。 対峙する影と俺。 戦いとは全力が出せるときばかりとは限らないが、今回ばかりは少々分が悪い。 不利は承知。無理も承知。戦えば、この身は下手すりゃ吹けば飛ぶ。 だが――戦わずして逃げようものなら、魂が死ぬ。 俺の中にある何かが、そう叫ぶ。 なら、戦うしかねぇよな? OpenCombat! VS(剣)ガストルーク ルビー:(ころころ)おっけ、先手は貰いってなぁ! 【キャッツアイ】、起動! 動きが鈍いのを幸いに斧を振り上げる。猫の如き目を光らせて振り下ろす。 重量と速度をあわせた一撃がガストルークにヒットする。……しかし今一つ手ごたえが無い。 ルビー:マナ含んだガスの集合体らしいからなぁ……、まぁ殴り続けりゃ消えんだろ。 お構い無しに振り下ろされるガストの腕を掻い潜り、二撃目を打ち込む。 急所を捉えにくい代わりに堅実かつ重いダメージを叩きだせるのがアックス武装の長所だ。 そして最後の攻撃を紙一重で避けつつ、最後のアックスを叩き込み、ガストは霧散する。 ルビー:……ちと肝を冷やしたな。んで、なんなんだコイツは? ガストを倒すと先ほどの声が聞こえてくる。 合成音声:「おめでとうございます。試練経験値1点が加算されました」 ……まぁいいだろ。俺はいい加減に休みたい。 思うにこの魔方陣は経験値稼ぎに使えそうだ。それだけが判れば十分だろう。 合成音声:「Congratulation. ルビーは野生度と獣性が5上がった。 少しワイルドなイケメンになりましたね」 ルビー:「……次、行くか」 何を言っているのかは分からねぇが……少し、来る気が薄れたのは気のせいだろうか。 ○
ガストを淘汰しました。経験値20点と魔力を帯びた石(250G)を得ました。 ○
戦闘試練・初級編(一回目):★★ ○
剣の欠片を二個得ました 一日目――深夜 休息には未だ遠く ●
松明を二本消費しました。 ルビー:「いい加減薬草園にもどりてぇ……最低でもどっか休める所……(ころころ)」 !アクシデント! 同じ西エリアの新パラグラフ【55.崩れ行く場所】に飛ばされます。 ルビー:フザケンナー!? こんなとこでどうやって休めってんだよぉ! スルーだスルー!! 一日目――未明 ひとまず、彷徨う旅は幕を閉じ ●
松明を二本消費しました。 ルビー:頼むから薬草園に道を開けてくれ……(ころころ) 松明の明かりが照らす中、俺は漸く見覚えのある場所に到着する。 「あや、遅かったなぁ! 大方道に迷ったんやろ? 大丈夫だったか?」 緑の帽子のケットシー、ペンネは事情を察すると、すぐさま俺に救命草を処置してくれた。 ……何というか、猫の手なのに器用だなとしみじみ思った。 そのペンネに薬草のズタ袋を寄越すと、意気揚々と七色猫のおもてなし亭に向かっていた。 夜が明ける頃には俺も迷うことなくおもてなし亭に戻り、グラタンの食事と寝つきのいいベットに沈む事になった。 ……何というか、今日は疲れた……。 妖精郷に来て初日、この楽園の特性と魔性をむざむざと見せ付けられ、俺は泥のように夢路に歩んでいった。 今日のところは――ブラックアウト 《成長報告》 ○
【ペンネを探して】完了:★★★ ○
MPHP、共に全回復しました。 総合★取得 薬草泥棒:★★ 戦闘試練・初級:★★ ペンネを探して:★★★ 合計経験典:1400点 総合魔物経験点:60点 総合取得マナマテリアル:290点 剣の欠片獲得数:四個 成長:2.6→敏捷+1 次へ
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