設定等に関する若干の補足 ●主要事件の時系列概略
●外世界の理 「そういう連中がひしめいているのさ。俺たちは今までソレを見ずにすんできただけで、な」(カナード=ライトハルト) エンゼルギアにおけるカナードの帰還を"現在"としたこの時、並列、或いは彼方に存在する数多の世界では、 神々や超常の存在(一般に神格などと称される)同士の領土争いが水面下で行われている。 (なお、世界観同士の時間軸をいかなる基準を以って一致させるかは現状の交錯した世界においては非常に難しい問題となっているので、あくまでも便宜的表現であることをご了承頂きたい)
この項では、現時点…領土争いが動き始めるまでの経緯……或いは歴史を記す。 ・邪神戦役前 とある世界において「邪神戦役」と呼ばれる事件が起きる以前、大規模な領土争いは殆ど生じていなかった。 それ以上の脅威が三千世界を荒らしまわっていたためである。 その名を、メリオラ=エリュシア。 そのとある世界の上古、神代の終焉に発生したと言われるその神格(――なお、幾つかの理由によりこれを通常の神格と区別し、擬似神格と呼称する者もいる。詳細は不明)の特性……神格としての能力は、あらゆる対象の「同化」。捕食と言い換えても良い。 人も神も概念すら食いつくす強壮無比なる存在の暴走は、神々をして自衛への専念を余儀なくさせる程の脅威であった。 ――もっとも。メリオラの存在を利用して、密やかに自身の領域を拡大していた者達も居るのではあるが。 彼らについては後述する。 ・邪神戦役後 このメリオラが「邪神戦役」と呼ばれる出来事により討ち果たされたことで、世界間の力関係を律していた天秤は大きく 動くこととなった。 それまで、メリオラという具体的且つ明瞭な脅威により抑圧されていた神々の領土争いが、神代から永い時を経て再開されるに至ったのである。 恐怖と沈黙によって静穏に保たれていた世界間秩序は今、混沌と争乱によって席巻されようとしているが……一方。 そうした世界間を渡り歩く勢力の中には、神々同士の引き起こす惨事を食い止めるべく動く、いわば「新たな動き」も散見されている。 ●勢力総覧 このような“現在の”世界間を渡り歩く勢力について、この項では述べる。 1.混沌の眷属 「まあ、ボクらとしては元の世界には二度と戻りたくないんだけどね」(フィエル) "混沌の箱庭"と呼ばれる閉鎖世界を故郷とする神格・生物等の存在群を指す。 彼らは他の世界……現生の知性体と比べて、極めて異質な精神性や名状しがたい姿、法則によって成り立っているため、接触を試みた者の中にはしばしば正気を喪う者が出る。 また、神格間の連携が非常に弱く、時として勢力内で深刻な対立関係が表面化していることも特筆に価する点だろう。 メリオラの存在を利用して自分達の勢力を拡大していた勢力の一つ。 ・所属者 @フィエル=エル=フィリエル(別称:ハスター、ル=ロウド、ラーリス、黄色いの、etc…) 世界を渡り歩く邪神の代表格にして、数多の世界に分神を放っている”外なる神”の一柱。 おぞましくも強壮なる大邪神…………なのだが。 遥か神代、未だメリオラが健在だった時代にその存在の大半を"喰われ"、能力の大半と威厳・尊厳その他神々として必要な諸々を失い、哀れ迂闊で残念な神、通称「痔ャ神」と呼びならわされるに至る。 (曰く「オチ神に堕した」「分神が人間にサシで負けた」「分神が人間に銃殺された」等々、その失態醜態は枚挙に暇がない) 邪神戦役の最中、喰われていた自らの半身を取戻し、全盛期と同等の力を振るえるようになったものの、覆水盆に帰らず。 むしろ盆から垂れ流し続行中。 今日も、何処かの世界で痔ャ神の悲鳴が響き渡っている。 眷属としては、異界の有翼生物ビヤーキーを筆頭に、氷雪の魔神イタクァ、ラクシアにおいて混沌を振り撒く種族であるグラスランナー、後述の柵原小一郎等々、一癖も二癖もある者達が集っている(らしい。一部未確認)。 ただし、眷族から敬われているかと言うと、当然のようにそうでもないのが痔ゃ神たる所以。 (なお。ル=ロウドやラーリス、グラスランナーの扱いはいずれも当サイト独自のものであり、非公式であることは最早言うまでもない。いあいあはすたー) A柵原小一郎(ブルースフィア出身) 柵原誠一・槍一の双子に対して、やや年の離れた弟に当たる少年。 兄、槍一の暴走に巻き込まれ瀕死の重傷を負ったが、居合わせたフィエルの眷族となることで辛うじて生き延びた(らしい)。 この事故の数ヵ月後には、10歳以上成長した姿で目撃されている。 邪神の力による急激な成長か、時の流れが異なる世界を引き回されていたのかは定かでない。 なお、事故の際に失った片腕は瘴気を放つ漆黒の腕となっており、必要に応じて飛ばすことも出来るとか。 曰く、ロケット奈落パンチ。 B安曇 九踏(ヤシマ出身) ヤシマ海軍少佐。美形で長身の鬼畜メガネな男(当時のGM談)。 安曇家はエンゼルギア世界観に根付いた"深きものども"の末裔であり、ヤシマ海軍の中では名家として扱われている。 そのため、一族の殆どが邪神クトゥルフの眷属であり、特に血の濃い九踏本人は海神ダゴンを召喚するほどの呪力を有していた……のだが。一族はヤシマ各地に落ちた天使核ミサイルにより根拠地に多大な損害を蒙った上、血の薄れに従って、眷族としての能力の発現度合いが減少し、緩やかな滅亡の危機に立たされていた。 その為、九踏は「強き血」を求めて草薙伊音と婚姻し一族再興の礎としようとしたが―― ツバサ=ライトハルトに阻まれ、死亡。 後に、彼の死を原因として(そして口実として)、この世界に"混沌の眷属"勢力の一大戦力、フィエル=エル=フィリエルがヤシマに降臨することとなる。 2.禍学の継承者 「俺も同類達も所詮、神格に比べれば矮小な人間だ。だが……「俺達」はただの弱者じゃない。 人間の力の粋……人類の技術を共有しているのさ。先人から今に至るまで……数知れぬ世界の、な」(高瀬鋼) 無数の異界で生み出された技術を閲覧することが出来るデータベースを保有し、閲覧することが出来る“人間”の集団。 何者かが創り出し、常人では手の届かぬ何処かに存在するという統合データベースには、古今東西の無数の技術が集積されていると言われ、そのデータベースに自らを接続し、且つ中を覗いても発狂しない特殊な素質を有する者のみがこの集団への所属資格を持つ。 ……の、だが。 ――類が友を呼んだか、好奇心のためには世界も滅ぼすような、人倫や常識を何処かに置き忘れてきたような者ばかりが集ってしまっているため、良識ある存在からは神格以上に危険視されることもしばしばである。
・所属者 @黒崎黎人(ブルースフィア出身) 魔術師にしてアルケミスト。幾多の世界を渡り奈落と戦い続けた強力なクエスターであり、その実力はサクセサー、或いはエインヘリアルの領域に達しているとも言われる。 かつて手にした「有る書物」をきっかけに、多数の世界の並行存在とともに「ダークマジック」事変と呼ばれる一連の事件を起こしたが、未だその真意は不明である。 なお、痔ャ神を射殺したりもしている。 A高遠彼方 若年でありながら、組織の筆頭候補として名が挙がっていた天才少年。 その世界に存在する固有のエネルギーを変換し、望むいかなるエネルギーにでも変換できる「無色の力」を生み出す機構を発明した。 (この理論は後に"禍学の継承者"の所属者が各々アレンジを加えて用いる、重要な基礎理論となった) ――が。本人はその装置を開発した数年後、街一つが歴史から消え去った惨事"廃都事件"と共に姿を消し、 未だその行方は判明していない。
B高瀬鋼(ブルースフィア出身) 人型機動兵器の設計に長けた技術者。 黒埼が企図していた「ダークマジック」事変に中途まで参画していたが、諸事情で離反。 きさらぎ級参番艦“エイプリル”の暴走に巻き込まれ、ブルースフィアから消失した。 その後、転移先で所属することになった合衆国十字軍第三艦隊において、全く異なる技術理論と悪戦苦闘しつつ 機体開発に勤しんでいる。
3.血盟(別称:龍血連盟、“ユニオン”) その発祥は神代に多くの世界で発生した神々の争いに遡る。 ラクシアでは、“戦神”ダルクレムが戦いを巻き起こし、ユグドラシルにおいてはティタノマキアと呼ばれる神々の争いが在った。――その他。神話に語られる神々の争いは枚挙に暇がない。 この戦いにおいて敗北し、元居た世界を放逐された神々達が呼応し、捲土重来を期して作り上げた大派閥。 それが血盟を自称する勢力である。 現在動いている勢力の中では最も多くの戦力を保有し、疑いなき最大派閥として君臨している。 メリオラという存在の出現で浮き足立ったのを奇貨として、かつて追い出された世界を血盟の力を借りて取り戻す神格もいたようだが、メリオラの消滅により、天秤が再び覆る可能性も出てきた。
・所属者 @フィーニス=フレアディナ(エリンディル出身) 正式名称を丙雑種・参式龍機兵 フィーニス=フレアディナ。 卓越した白兵戦闘能力を誇る“血盟”の尖兵である。 現在は合衆国軍第三艦隊に所属。その刀を龍ではなく人のために振るっている。
4.魔神(別称:ゲーティア、アルス・ゴエティア、地獄の者ども) 先述した神々の戦いに敗れた者たちの中でも、特に“地獄”と呼ばれる世界に放逐された者達を指す。 その成り立ち上、血盟との重複所属者も多く、両勢力は良好な関係を保っている。 また、代替わりにより元の神格と異なる存在がその席を占めていることもある特異な勢力。 その生態の多くは未だ謎に包まれている。
・所属者 @ノア=クレスト=フラロウズ 煉獄を司る大公。 焔を操ることを得意とする。性格はやや単細胞で一本気。 その圧倒的な能力の顕現として巨大城砦”羅刹城”や人型機動兵器”マーク=レイジ”を現出させることがある。
ヤシマのカナード=ライトハルトとは何らかの因縁があるようだが……?
5.円卓の騎士団 アーサー王ことアイオリアが率いる一団で、本来は様々な世界出身の12人の精鋭からなる。 現在は孤立世界での戦いを経てその世界の一国を吸収したことで、超時空要塞アヴァロンおよび25人の精鋭、 そしてその中に内包された多くの一般人も含む「アイオリアの民」を指しての呼称とされることが多い。 現在は、神格同士の戦争を止めるべく、様々な世界において散発的な武力介入を行っているようだ。 ・所属者 @アーサー=アイオリア=アウレリオ ほぼ全身を機械化し、冥府より騎士団を引き連れて帰還した異界のアーサー王。 外見は黒髪姫カットの幼女。騎士達からは「姫様」と呼ばれている。 その性格は豪放磊落、享楽主義的であり、臣下を驚かせることを日々の楽しみとしている。 現在は小世界"アヴァロン"の主となっているが、つい最近ヤシマ(エンゼルギア世界)への武力介入が確認された。
6.和沙=S=アルトヴァーペン(通称:まおー、銀髪の魔王) ヤシマ出身の人間(仮) 通称まおー。その特性は現れる局面によって異なる。 エンゼルギア初版ではその高い聖霊を活かしてロゴス(ボーナスポイント的なもの)を稼ぎまくり、主力PCとなっていた。 エンゼルギア2版への移行に伴い、熾天使との一騎打ちを経て一時離脱。 帰ってきたら瑞穂基地の備品となっていた。何故だ。KAZUSAだからさ。 一方、アリアンロッドやアルシャードガイア等他システムに出る際は「謎の銀髪の凄腕魔術師まおー」として暗躍。 エンゼルギア2版移行時の現象により、元の居場所に残った「古紋和沙」と弾き出された「まおー」とに分離してしまったため、このような『二人の和沙』が出現するに至っている。 主に脅威として語られる「KAZUSA」は、この弾き出された「まおー」の方である。 ●メリオラが遺したもの “邪神戦役”により討ち果たされた同化の邪神。 しかし、あまたの世界を荒らし回っていたためか、未だに様々な世界にその残滓や欠片が残っている。 世界を渡る勢力の中には、この欠片や残滓から邪神が再臨しかねない、として欠片を狩り出す者達もいる。 欠片の性質は画一的ではない。本体の縮小版といえる力を振るうものもあれば、その欠片を取り込んだ者が不死身に近い耐久力を得るに留まるものもあり、その発現態様は様々である。
1.神守島&欠片様・乙姫一族 ヤシマにおける結界拠点のひとつ――にして。この島自体が同化の邪神の一欠片である。 この島に住む人々に崇められることで、小規模ではあるが神格としての力を取り戻した『欠片』が存在する。 『欠片様』と呼ばれるこの神格の眷属として、ヤシマの亜人《オニ》の変異種である乙姫一族が挙げられる。 竜の如き枝分かれした角を有する彼らは、《オニ》と同じくエーテルに強い親和性を有するだけでなく、長じることにより、限定的ながらメリオラと同様の“同化”の力を用いることが出来るようになる。 2.シュネルギア・バハムート=ドラグーン 出力を上昇させるために、この神守島において採取された神性物質…… ある意味においてこの兵器はメリオラの欠片を軍事転用した画期的なシロモノ、といえる。
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